SAURUS Elite
Concept, Graphic, Logo, VI+CI, Package, Product, Art Direction
【Background】
かねてからMY HEADがブランドデザインを手掛けているSAURUSのプロダクトに、新たに上位ラインであるSAURUS Eliteが誕生。そのブランドアイデンティティデザインを担当した。
【Logo Design】
ロゴにおけるコミュニケーションの定石としては、ブランド名を立たせること。ここでいえば、それはSAURUSということになる。しかし、今回は使用頻度が高いであろうロゴマークでは、あえてSAURUSではなく、Eliteの方を立てることにした。
それにはいくつか理由はある。一つには、SAURUSのスクエア型のブランドフォントはかなり特徴的なので、「Elite」部分を全く違うフォントにし、それを立てることで既存のロゴタイプと明確に雰囲気を変える必要があったこと。また、それによってプロ仕様の更に上位ラインという上質感を演出する必要があったこと。さらに事情でいえば、パッケージの仕様がSAURUSの通常ラインと全く同じであるがために、ロゴマークによってそ差異を作る必要があり、雰囲気を変える主要部分であったパーツ(即ちEliteのスクリプト体)を立てる必然性があったということ。これらを複合的に判断し、Eliteを立てるロゴが誕生した。
【Brand Design】
新たなブランドラインを作る上で、まず、既に「For Professional」を謳っているSAURUSの上位互換を作ることがどういうことか、というロジックから整理する必要があった。
SAURUSブランドの通常ラインが、「本物志向のプロフェッショナルのための本当に効果のある燃料を届けること」を念頭にしている中、 エリートラインでは、何を謳うのがコンシューマーにとって分かりやすいか。それを考え、「さらにその中の一握りのプロたち(=エリート)」に向けることとした。
つまりは、「既にプロフェッショナルとしての実力を持つ者たちに、 ポジティブでエネルギッシュな姿勢を維持し続けることを求める」ということとステートメントを置くのだ。 そこから「STAY HIGH.(高みにあれ。)」というエリートラインの軸となるコンセプトワードを作るに至った。エリートラインは、既にプロフェッショナルとしての実力を持つ者たちに、 ポジティブでエネルギッシュな姿勢を「維持し続けること」を求めるのだ。
また、ロゴ以外にブランドイメージを構築するモチーフとして、SAURUSの発祥に関わる地であり、マラソンの聖地でもあるケニアのイテンでドローンを飛ばし撮影した画像から作成した2つのパターンをブランドのトーンとして使うことにした。これらは今後、ブランドを広げていく上で、ブランドブックやゴールゲートなどに使用する予定である。
【Package Design】
パッケージは、通常ラインが白をベースにしているのに対して、エリートラインは黒ベースで展開することにした。AMINO LOADING SAURUSという商品がAMINO SAURUSの上位互換であるため黒を使用するという設定が元々あり、SAURUSブランドにおいては、黒は上位ラインというセグメントにしていたためだ。
通常ラインと同様にプロダクトごとにフォントカラーを変えることを元々は提案したが、何度か話し合った結果、商品の識別性を多少なくしてでもエリートラインとしての統一性を見せたいという話を受け入れ、よりストイックな無彩色のみで構成されるシリーズとなった。
Creative Director:Yuito Ueda
Art Director / Graphic Designer:Yu Miyazaki
Production: hashiruhito productions
Client:SAURUS JAPAN