No.

Graphic, Editrial, Web, Logo, VI+CI, Space, Package, Art Direction, Photo Direction

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【Background】
代々木上原No.のビジュアルアイデンティティを作成。
プロジェクトのきっかけは宮崎が参加していたクリエイティブチーム301のオフィス移転。それに伴い、クリエイティブと飲食のコミュニティ接続の場の創出するカフェ&バーを取り入れた複合型ワークスペースを作ることを計画した。

最もフラットに人と話せるのは、飲食店であり、プロジェクトの始まりはフラットな場所であるべきだ。そういった思想を持った301は、志を共にするバリスタ、バーテンダー、パティシエ、シェフと共にオフィスを解体し、新しく「LIFE」と「WORK」がグラデーションしたスペースを2019年9月14日、代々木上原にオープンさせる。その名も、『No.』。デザインと飲食が高レベルで融合した、新しい働き方と生き方の獲得をミッションとする。

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【Vision】
フラットな関係性から仕事を生み出す301にとっては、プロジェクトとは会議室でオリエンを受ける場から始まるのではなく、飲食を共にしながら互いの信頼関係を築き、忌憚のない意見を交換しあうところから生まれるものだと定義していた。

多くのプロジェクトの問題は、ウォーターフォール型の仕事の流れに起因する。その縦軸の流れを、飲食の持つコミュニケーションの力を借りながら、フラットな横軸にリデザインできるような場にしようと考えた。

301 Inc.の飲食業界の仕事のナレッジと繋がりから、コーヒー、カクテル、フードのそれぞれのジャンルでの最前線のプレーヤーをアサイン。「ここにくれば新しい情報が手に入るかもしれない」という期待感を煽るための施策を次々に打ち出すことにした。

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【Space】
「オフィス」という概念をリデザイン。パーツとしてではなく、カフェバーとオフィスの機能を1対1で持ち、クリエイターのみならず様々な人々が集う場所を作り上げた。
フラットな関係性からアサインした気鋭の飲食のプレイヤーとのコラボレーションから、高次元でのFOOD、DRINK、DESIGNの融合を実現。
人やクリエイターが循環する仕組みとして、ギャラリー機能も完備。

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【Logos】
ロゴについては白銀比に「N」を無理に合わせることで、文字としての扱いというよりは、よりグラフィック的なアプローチを取っている。
「o」についても通常ならばNよりも少し細くするのがフォントの文脈では定石だが、記号としてのルール性を優先し、違和感と一体感のある仕上がりにしている。
どのパーツも周りの要素を気にせず存在することで、ギリギリの一体感を作ろうと試みた結果である。そしてそれは、この場所のコンセプトに符合する。

白銀比とは、1:√2の比率のことで、紙のA判B判は共にこの規格である。二つ折にしつづけても比率が変わらないという特徴を持っていて、個人的には黄金比よりも完成度が高いと思っている。

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【Tone & Manner】
カラーリングテーマは「DAYLIGHT」とし、軽さや昼の光をイメージ。夜のシーンでもそんなに重くなくワークするものとした。カクテルを昼の光の元に引っ張り出す。誰もが自然と繋がれる場所にという思いを込めて調整した。キーカラーはホワイトに置きながら、自由のイメージであるブルーを効果的に引き出すカラーリングを提案。

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【Fonts】
ブランドフォントとしては人の温度感や独自性というコンセプトに合った「Johnston Underground」を採用。元々、英国のUnderground(地下鉄)のサインとして作られたフォントで、視認性もありながら人の温度感を感じるバランス感がNo.の人間に向いたコンセプトに合致していると思った。フォントのファミリーとしては軽さも備える「BOOK」を推奨する。ロゴのウェイトもBOOKに照準を合わせ調整している。

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【Photo Direction】
カクテルなどの写真のイメージの作り方も、軽さや昼の光をイメージできるバランス感で撮影する。ホワイトバランスをキーカラーのホワイトに合わせることで、シンプル且つ強いイメージを獲得。Instagramはその写真のみの展開として、基本的には文字やグラフィックなどを入れることなく展開する。これは、飲食チームが運用する際に、デザインのクオリティのバランスを崩さないためである。

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【Coaster】
コースターにはイラストレーターの西山寛紀氏のイラストを採用。「日常」を一貫したテーマでイラストを描く氏のイラストはNo.のコンセプトに符合すると考えた。

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【Menu Book】
メニューブックは重要なコミュニケーションメディアである。プロフェッショナルのバーテンダーやバリスタの世界へのカジュアルダウンした入り口を作る。そのための補足ツールであり、内観から世界観への補助線となるツールでもある。

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Creative Director:Shogo Otani
Planner:Shogo Otani
Art Director / Graphic Designer:Yu Miyazaki
Coffee Director:Masashi Oda
Cocktail Director:Soran Nomura
Food Director:Tangentes
Photo Director / Photographer:Shigeta Kobayashi
Graphic Designer:Yurika Omoto
Project Manager:Sara Hosokawa
Assistant Project Manager:Risako Tsukazaki
Web Engineer:Shinji Sasaki

http://no.301.jp