Kitashibu Mile

Concept, Graphic, Web, Logo, VI+CI, Art Direction

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【Background】

渋谷区の北エリア「北渋(初台・本町・笹塚地区)」を活性化するために開催されたランニングイベント「北渋マイル」。MY HEADはそのロゴデザイン、及び大会のVIツールデザインを担当した。

渋谷区は基本構想の中に「思わず身体を動かしたくなる街へ」という一節を掲げている。しかし、渋谷区では運動できる場所は限られ、大きなグラウンドやプールを早急に作るのも難しい。そこで、渋谷区自体を“15平方キロメートルの運動場”と見立て、政策を検討。その中で浮かび上がってきたのが、北渋エリアにある水道道路を使った1マイルレースだった。

「1マイルレース」というものは、まだ日本国内では一般的にほとんど認知されていない。海外では定番のこのレースも、国内ではレース自体が開催されておらず、楽しみ方や攻略方法はもちろん、計測や運営などの事例もない。ましてや、記録を狙える本格的な1マイルレースはまだ存在していない。そんな中、誰もが楽しめる新しいイベントを開催できないか?ゆくゆくは世界に誇れるような本格的な1マイルロードレースを全国に先駆けて実施できないか?そんな思いから、様々な協力を得ながら、実現にむけて渋谷区は協議を重ねた。
コロナ禍によって一度断念などもありつつ、2022年にようやく開催の運びとなったのが「北渋ランランフェスタ」であり、その中のメインイベントが、国内初の1マイルレースである「北渋マイル」だ。「北渋」から日本全国、そして世界へ向けて1マイルレースを発信することを目指していく。ただ開催するだけではない。ランナーやコミュニティ、地域や企業団体など、様々な方々と協力し、1マイルレースという文化を、これからじっくり育てていく、その一歩である。

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【Logo Design】
国内初の1マイルレースということで、「マイル」をストレートに表現する、堂々としたロゴを作りたいと考えた。1マイルとは、1609.344mである。その数字にちなんだ16.09344:1の比率のラインを引き、その長さのラインそのものをアイコンにすることを思いつく。シンプルな直線で1ラインを堂々と引く。その潔さで、日本初のマイルレースであるという誇りを表現する。余計なことはしない、ただの1ラインがアイコンとなるのだ。色は、水道道路から発想し、青色を選んだ。これから、全国的に1マイルレースが展開する時に、このラインは様々なシーンにおいて応用がしやすいのではと考えている。また、ロゴの展開として、リレー種目においては、人が繋いでいくイメージのカットを入れ、それ自体がバトンに見えるように表現。

また、イベント全体の「北渋ランランフェスタ」のロゴもMY HEADが作成した。多様性を重視する渋谷区のポジティブな姿勢を踏まえ、「FUN&RUN」をテーマに、様々な色と自由な配置で大会名を表現。スタンプラリーのスタンプのようにも使える想定で、囲み罫を用いた。「北渋マイル」のロゴとも共通する水道道路から発想したブルーをベースに、カラーバリエーションを渋谷区の4地区に合わせて4色用意した。

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【Key Visual Design】
大会のキービジュアルとしては、16.09344:1の比率の1ラインと文字を組み合わせる、シンプルなビジュアルを提案。1ラインは、今回のコースである水道道路の俯瞰図にちなみ、右端を少しだけカギにしている。ポスター、フライヤー、完走証などのデザインに使用した。

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【Gate Design】
スタートとゴールのゲートには、右端がカギのコース俯瞰図を用いながら、ランランフェスタのカラーリングのそれらが混ざり合うようなイメージで制作した。

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Creative Director : Yuito Ueda
Art Director / Graphic Designer : Yu Miyazaki
Client : Kita Shibu Run Run Festa Executive Committee / Shibuya City
Production: hashiruhito productions