daze in haze
Concept, Graphic, Space, Art Direction, Event Direction
【Background】
2025年12月18日-22日の5日間、六本木のワインバーawaiの店内で個展『daze in haze』を開催。本展示では前回の『Simulation (or Imitation) Box』でも一部制作した、キャンバスにアクリルガッシュで描くアナログ作品のみの展示となった。
会場であるawaiさんは旧くからの仲の赤坂のビアバーsansaの姉妹店であり、六本木らしからぬ静謐な佇まいのお店であるので、今回特別にご依頼し、展示をさせていただいた。
【Overview】
本展示は前回の『Simulation (or Imitation) Box』同様、コンセプトから離れてセミオートマチックに作品を作ることを主眼に置いた。絵の具をキャンバス上に広げ、その形状を見ながらアクシデント的にモチーフを決めていくのである。なので、描き出す瞬間は何が立ち現れるのかは私自身も分かっていない。僕が描きたいものを描くのではなく、絵が「成りたいものに成る」手助けをするつもりで描くのである。意図や意味は丁寧に排除していく。
しかし、それをすることは作家性の放棄ではない。むしろ、僕が無意識下で考えていた形や癖が、激しく顕在化するのだ。そしてそれを見て僕も、自分が何を考えていたのか、その指向性と嗜好性を知るのである。
このような周到に意識化の意図や意味を取り除く作業は、前回展示『Simulation (or Imitation) Box』の延長線上にある行為であり、形を見てアクシデント的にモチーフが決まっていく様は、さらにその前に行った展示『BACK TO DESIGN / GRAPHIC PHANTOM』と同様の行為である。
今回の展示はアナログでありながら、紛れもなく今までの軌跡のその先にあるものだと言えよう。
本展示のステートメント文章はこう置いている。
霧の中にいる。ただ、霧の中にいる。だが、その霧は心地よいのだ。
晴れてしまったら、自分が大したものに囲まれていないとバレてしまう。
日がな一日、呆けていたい。
daze in haze(霧の中で呆然とする)というタイトルより発生した言葉だ。これらは暗黙知に触れるための時間であることを暗示させている。
私自身が本展示を行った理由も漠としたところがあった。普段、デザイナーとして仕事をする場合は、一から十まで意味を込める。しかし、その意味というのは社会的に機能するためのものであり、私のためではない。恐らく「daze in haze」とは、その反動の言葉であり、行為である。それらは人生を自分のために取り戻したいという極めて私的な理由に依るものかもしれない。
Drawing: Yu Miyazaki