Craft Curry Brothers

Concept, Graphic, Logo, VI+CI, Package, Art Direction

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【Background】
若き兄弟が立ち上げた食品会社ベンチャーFoodCornerのカレーブランド「Craft Curry」がリニューアルし、「Craft Curry Brothers」に。それに際し、ロゴとパッケージのデザインをMY HEADが担当した。
一般的なカレールーの主原料は実は小麦と油であり、スパイスもほとんど入っていない。しかし「Craft Curry Brothers」は果物と野菜が生原料ベースで1/2以上という高い割合を占めており、玉ねぎに至っては6時間、1/10になるまで炒められている。既存のカレールーではなしえなかったことを目指す、「レトルトカレー2.0」に挑戦するプロダクト。

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【Logo】
ロゴマークは、元々彼らが使っていた四角いドットでできたカレーモチーフのマークを踏襲し、整理し直した。不要なドットの数を検証し、排除し、整理する。そして、ドットの形を円形に変更し、位置関係を修正する。
ロゴタイプは新しいネーミングになることもあり、ゼロベースから作ることにした。ファウンダーである兄弟と会ってみて感じたのは、「レトルトカレー界の風雲児」といった印象。彼らのイメージに沿う、なるべくエッジーな書体を選定することにした。

最終的にロゴタイプのベースに選んだフォントの名前は『Dystopian』(【形】 ディストピア[暗黒郷]の)。可読性と見た目のエッジーさのバランスもさることながら、一番このブランドに合うと思ったのはその特徴的な名前だった。
サピエンス全史的に言えば、「小麦の家畜となってしまった現生人類の、ディストピア的な世界を打破するためのブランド」というメッセージを暗に込めた。

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【Concept】
「レトルトカレー2.0」を目指すCRAFT CURRY BROTHERSは、 「最高品質を提供する」という彼らのミッションに準じた高級感を感じさせながらも、「既存の常識に縛られない」という風雲児たるパンクス精神も表現しなくてはならない。 そこで「LUXURY & PUNKS」というクリエイティブコンセプトを立ち上げた。
この一見、相反する言葉を同時に実現するには、カラーリングが最も大事だと考えた。そこで、プロダクトのユニークネスである「BROTHERS」にちなみ、兄弟を象徴するツートーンカラーをベースにし、ここでは「高級感」を象徴する「ゴールド」、「パンク感」を象徴するブラックの2色をベースカラーに置くことにした。

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【Package】
上記のコンセプト・カラー・ロゴ・フォントを策定した時点で、既にパッケージをデザインするための駒は揃っていた。あとパッケージにおいてデザインすべきは、イメージの出力のバランスを調整することだった。そのバランス検証のために、Dystopianを全面に出してパンク要素を強める方向のものと、ツートンカラーが印象的な方向のものの2案を提出し、チームで議論を交わした。最終的には、佇まいとしての落ち着きがあることが決め手になり、本案に決定した。

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Creative Director / Copywriter: Kei Sakakibara
Art Director / Graphic Designer: Yu Miyazaki
Production: Studies Inc.
Client: FoodCorner Inc.